新世界より

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先週は出張で大阪に行っていた。やはり出張が入ると、準備や移動でばたばたしてしまう。そのため、気持ち的に余裕がなくなり、ブログの更新がおろそかになっている。

ブログを辞めてしまう人のほとんどは3カ月、または半年でやめてしまうらしい。

たしかに、半年も続けていれば、忙しくて手がつけられないときがあるだろう。ある程度時間的、精神的な余裕がなければブログを書くのは難しい。

また、やめてしまう理由の2つ目は、始めたときのモチベーションをなくしてしまうからだろう。

始める前に思っていた、こんなことが書きたいという内容は書き尽くし、何を書きたいのかを見失ってしまう。また、思ったようにうまく表現できず、自分が情けなく感じてしまう。

本当にそれが好きだったのか、ふるいにかけられているような感じだ。
結果的にそれが本当に好きではないとわかることもいいだろう。それは続けてみて初めてわかる、一つの結果である。

今回はそんな最初の気持ちを思い出すために、私が読書好きになるきっかけとなった本を紹介する。

貴志祐介さんの「新世界より」

大学の頃なんとなくこの本を手に取り、読んでみて衝撃を受けた。内容はファンタジーで、今から1000年後の世界でのお話。1000年後だからといって技術がものすごく発達した、近未来的な世界かというと、むしろ逆で、自然豊かな世界である。

主人公たちは魔法が使える。その魔法を使いこなすために学校に通っている。

最初はその学園生活での内容で、緩やかに時間が流れて行く。しかし、物語が進んでいくにつれて、少しずつ世界の闇の部分が見えてくる。そして最後には、世界のあり方全て否定するような真実が明らかになって行く。

この本を読んだ後、自分の身の回りの出来事をなにも信じられなくなったってしまった時期があったくらいだ。自分は世界のほんの表面的な部分しか見えておらず、実際の世界は全く違う、真実が隠されているのではないかものなのではないかという気持ちになった。

この本は上、中、下の3巻で構成された長編だが、一気に読み終えてしまった。今でもあの世界が映像作品のように思い出される。

あまりにも現実からかけ離れた、ファンタジーな世界であるのに、自分の目で見ているように世界の隅々までイメージすることができる。

 

あまり本を読んでいない人間を読書好きにさせるには十分な衝撃だった。

 

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