「春が2階から落ちて来た」
伊坂幸太郎の「重力ピエロ」の書き出しだ。
伊坂幸太郎の書き出しは毎回すこしだけ変わっている。
小説の書き出しは始まるわくわくが詰まっているし、その人の作風や、
書き出しだけが書いてある本がある。天久聖一の「書き出し小説」
実際には書き出しではなく、
一つだけ私のお気に入りを紹介したい。
むせかえった父は大量に舞い上げた粉薬を残し、忽然と消えた。
何の変哲も無い平和な日常の中で起こった、突然の出来事。家族は全員(私の想像の中では核家族で、夫婦と娘の三人暮らし。みんなで朝食を食べている最中だ。)唖然としていて、動けないままだ。その空間の中で動いているものは舞い上がった粉薬だけ。勝手な想像だが、一文だけでそのような状況が頭に浮かんでくる。
ちなみに私がブログを書くとき、書き出しはとてもワクワクしている。しかし、締めくくりはかなり苦しい。締めくくり方に毎回困ってしまう。誰かにとって、何か役に立つことを書きたいが、もともとそんなつもりで書いていないので、思いつくわけも無い。今の私に必要なのは締めくくりだけを集めたものかもしれない。
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